1638(寛永15)年に、津島牛頭天王社(つしまごずてんのうしゃ)を祀ったことが始まりです。1694(元禄7)年には、領主松平正基(まさもと)の江戸屋敷(えどやしき)近くにあった深川八幡社(ふかがわはちまんしゃ=現在の富岡八幡宮)から分霊(ぶんれい)を請(う)けて八幡社としました。
現在の本殿(ほんでん)は、1744(寛保4)年に建立(こんりゅう)されました。一間社流造(ながれづくり)の杮葺(こけらぶ)きで、中型です。浜床(はまゆか)を設け正面扉口には幣軸(へいじく)を回すなど入念な造りが見られます。本殿建立時の杮板(こけらいた)から、西尾(にしお)の倉橋嘉右衛門(くらはしかえもん)によって屋根が葺(ふ)かれたことが解(わか)っています。この本殿は、2009(平成21)年の改築(かいちく)により覆殿(おおいでん)が造られ、中に入っているので外からは直接(ちょくせつ)に見ることが出来ません。
市指定の文化財(ぶんかざい)として絵馬(えま)および奉納額(ほうのうがく)などが3点有ります。①為朝(ためとも)と鬼の力競べ(ちからくらべ)の図1795(寛政7)年。②群馬図(ぐんまず)1797(寛政9)年。③人者依神之徳添運(ひとはかみのとくによりてうんをそえる)1840(天保11)年。