江戸時代(えどじだい)の初期(しょき)、領主(りょうしゅ)の松平正信(まつだいらまさのぶ=隆綱)が東端村(ひがしばたむら)から独立(どくりつ)させて陣屋(じんや)を設(もう)けたのが始まりです。元禄(げんろく)の頃は、根崎村(ねさきむら)、東端村、和泉村(いずみむら)の3村で3千石でした。幕末(ばくまつ)までこれを維持(いじ)して明治維新(めいじいしん)を迎えました。
由利姫伝説(ゆりひめでんせつ)
由利姫のお話は、陣屋(じんや)が設けられるよりも60年余り前のことです。1585(天正13)年、寺津(てらず=現在の西尾市寺津町)から東端城(ひがしばたじょう)の永井伝八郎直勝(ながいでんぱちろうなおかつ)に嫁(とつ)いでいました。訳あって離縁(りえん)され、寺津へ帰る途中、根崎(ねさき)の地で自害(じがい)して果てたと伝えられます。村人は姫の霊(れい)を弔(とむら)い、塚(つか)と祠(ほこら)を設けました。今でも大切に守られています。