タブの木(たぶのき)

タブの木

クスノキ科タブノキ属の常緑高木(じょうりょくこうぼく)です。「椨の木」と書きます。イヌクス、タマクスとも呼ばれる。海岸(かいがん)近くの森や林に多く、神社(じんじゃ)の境内(けいだい)などに多く大木(たいぼく)として育っている。横浜開港資料館(よこはまかいこうしりょうかん)の中庭(なかにわ)には「玉楠(たまくす)」と呼ばれて有名(ゆうめい)です。

高さは20m程で、花は黄緑(おうりょく)であまり目立たない。4~6月頃に咲き、8~9月頃には球形(きゅうけい)の黒い実が熟(じゅく)す。枝葉(えだは)は粘液(ねんえき)が多く、乾(かわ)かして粉(こ)にしたものがタブ粉。線香(せんこう)の粘結材(ねんけつざい)として利用(りよう)される。

里町西野(さとまちにしの)の野々山家(ののやまけ)は初代(しょだい)が1674(延宝2)年の頃この地に移住(いじゅう)し、庭(にわ)に植えられた物と伝えられる。周囲は3mにおよび東海道に面しているので市指定の保護樹木(ほごじゅもく)となっています。