了雲院晩鐘(りょううんいんばんしょう)

安城八景之七

雪降りて 安祥山や 暮れの鐘   仙風舎柳月 (ゆきふりて あんしょうざんや くれのかね)

了雲院大乗寺(だいじょうじ)は、安城城が廃城になった後、江戸時代の寛政4年(1792)以後に現在の位置に建てられています。柳月は「鐘の響きが松林と共鳴して趣がある」と述べています。彼は、現在の安城町東尾地区に生まれていることもあり、この晩鐘には幼少時からの思い入れがあったのかもしれません。ちなみに、大乗寺の梵鐘は、山門の上階に吊るさています。